鬼平犯科帖[2008/01/06・Vol.02 本所・桜屋敷]




男の恋心は一徹なのだ...

 本編の主人公は萬田久子が演じる「おふさ」であり、この女に恋いこがれる「岸井左馬之助」を演じるのが江守徹である。萬田久子はキレイだよね、花があり艶がある。それに対して泥臭い役を演じている江守徹もなかなかなものだ。桜屋敷のおふさを想いつづける左馬之助、ホントに一途なのである。それに対しておふさはどんどん身を持ち崩し、盗賊を煽って元の自分の嫁ぎ先を襲わせようとする。何とも女という生き物は恐ろしいのである。
 正太郎さんの小説には、なかなか女に対して厳しい言葉が良く出てくる。それは正太郎さんが女を見る目なのだろうか。「女は嘘でできている」とか「悲しくなくても泣きやがる」とか「女は後もなく先もなく」とか...
 しかし、それだけではなく、平蔵の奥方である久栄やおまさ、梅安さんのおもんなど、
心根の優しい女も登場する。まぁ、世の中いろんな女がいるのだよね。騙される男も悪いけれど、騙す女も悪い。結局はお互い様か。
 そんな、男と女について考えさせられるお話しであるこの「本所・桜屋敷」。さて、あなたにとって女とは何ですか?



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