旅行記でも良かったが、何となく『お散歩』と言う気分であった。千代田線の湯島で降り、不忍池へ向かう。途中目に付いたのが、『旧岩崎邸』。昔から建築物に興味があったので、立ち寄った。「フォ〜、これがお金持ちの邸宅なのねぇ!」。三菱財閥の三代目だものなぁ。ここで「いいね!」と思ったのは、邸内の写真撮影可である。たいていどこも「NG!」なのにね。さて感想は、天井が高い。どの部屋も暖炉がある。外観の割に内部は落ち着いている。と言う所か。別棟でビリヤード(撞球)室もあった。 旧岩崎邸を後にし不忍池へ。大観記念館はどこかな? 不忍通り沿いの東天紅の先にあった。ここは岩崎邸と違い、昔の日本家屋。当初の建物は第二次大戦で焼け、戦後の建物らしい。2階建てで庭は結構あるが、建物そのものは慎ましい感じ。まぁ、通常の家より広いのだが、岩崎邸を見てきた後だからね。でも、ここで大観はかなりの作品を制作したのだ。岡倉天心や河合玉堂との写真もあったが、笑ったのは「東京美術学校」の制服だ。普通に想像する制服ではなく、まるで聖徳太子のようである。学生達には不評で、余り着られなかったという。 さて次ぎに向かったのは、不忍池から上野公園。不忍池の真ん中には弁天堂がある。ここは人工の島で、大黒様のお堂もあった。最近こういう所では、きちんと手を合わせるのである。何を祈るというわけでもないのだが... 清水観音堂の下を通り、大道芸を横目で見、噴水の前を通る。途中、小高い丘に上にある薬師如来のパゴダにお参りする。その横にあるのが『上野大仏』。この大仏様は、ちょっと可哀想。寛永8年に建てられたが、震災で3度も首が転げ落ちたとか。関東大震災で転げ落ちた後は、第二次大戦まで放置されていたらしい。それで再建されたわけでなく、戦時下の金属供出令で身体は鉄砲玉となった。顔だけが隠されていたので、今のように祀られたと言う。 さて、本日のメインイベント『北斎展』。が、すごい人! 入館を待つ列はかなり伸び、どんどん人が繋がっていく。とても並ぶ気にならず、次回とする。いったん出て、黒門前を通り、東京芸術大学にある『黒田清輝記念室』へ。人もそれほど多くなく、落ち着いた感じが好ましい。『湖畔』や『智・感・情』などが展示されており、得したゾ! 根津の裏道はお寺が多く、井戸があったり、昔懐かしい。今日は、いいお散歩でした。 |