美術館[2005/10/09・Vol01 Lalique-museum]




ブガッディに、トンボのカーマスコット...

  久しぶりに美術館を訪れた。今年の3月に、箱根の仙石原にオープンしたばかりのラリックミュージアムだ。
 まず迎えてくれるのは、写真右の『ブガッディ』である。落ち着いたブラウンのクラシックカーであるが、そのラジエータグリルを見て欲しい。でん! と鎮座ましますは、トンボのカーマスコットである。普通ならここに、自動車メーカーのスリーポイントなどが飾られているのだが、1920年代の粋なパリッ子はオリジナルのカーマスコットを飾った。中には、このガラスのトンボに中からライトを当て、個性を誇ったという。この時代いろいろなカーマスコットが作られたが、ガラス製はラリックだけが作ったという。
 次ぎに写真右の『シルフィード』は、電車の中の広告でご存じの方もいるだろう。現物は、この写真より小さいかも知れない。まぁ、ブローチだからそんなに大きいことはないが、思ったよりも小さかった。これは入館のチケットであるが、何ともおしゃれなのは右下にある刻印である。普通入館のチケットは、切り取ったり、スタンプを押したりと味気ないものが多いが、ここでは『LALIQUE MUSEUM HAKONE』の刻印となる。入館時、「せっかく綺麗なチケットに、何するんだ〜!」と思ったが、かえって嬉しかった。
 そして、いよいよ美術館へ入るのだ。エントランスホールから素晴らしい。正面のマントルピースの装飾、シャンデリア、左右の柱のガラスパネル。まさしくラリックの世界である。そして、中に飾られている作品は...
 字数の関係でここで終わるのではなく、ここから先はご自分で見に行かれるべきではあるまいか。人の見てきた話や写真ではなく、自分の目で見て感じてはいかがだろう。箱根はすぐ近くなのだから...