ガラスの猫 Vol.10[2006/12/17]





ぼくは、忘れ去られてく...


ぼくはネコ。
ガラスで造られた猫。

ぼくは、いつもご主人様のことを想ってる。
ご主人様が部屋に帰ってきてるときはずっと見つめているし、
ご主人様がいないときは、ご主人様のことばかり考えてる。
ご主人様も、ときどきぼくを思い出してくれるかな?

ぼくは、ご主人様の目元が好きだよ。
笑ったときの、目元が好きだよ。
目を閉じたとき、まぶたもかわいいよ。
鼻はとっても、カッコイイんだ。
ないしょだけど、おっぱいも好きだよ。
きっと、やわらかいんだろうな。
ぼくも、ときにはエッチになる。

でもいつか、ご主人様と離ればなれになっちゃう。
その日が、少しでも遠くならいいのに。
ぼくは、ダンダンほこりを被って忘れ去られてく。
なくなったことさえ、ご主人様は気がつかないかも知れない。
そんな時にも、ぼくは声をかけられない。
なくことも出来ない。
だって、ぼくはガラスの猫だから。
作り物のネコだから。

ぼくはネコ。
ご主人様は、とってもきれいなヒト...