ぼくはネコ。ガラスでできたネコ。 ある日、ご主人さまは難しい顔をしている。 何を考えているのだろう? ぼくにも話してくれればいいのに。 ぼくなんかに話しても仕方ないと思っているのかな? そりゃ、答えてあげる事は出来ないけど、 でも、聴いてあげられるよ。 もっと、もっといっぱい話しかけてよ。 ご主人様の話が聞きたいよ。 ある日、ご主人様がベットに寝転がって本を見てる。 猫の本だ。ホントに猫が好きなんだなぁ。 ぼくはネコに生まれて良かったなぁ。 たまにはぼくも、かわいがってよ。 シマだけじゃなくて、ぼくにもキスしてよ。 ある日、ご主人様は夜遅く帰ってきた。 ちょっと、嬉しそうだ。 彼とデートでもしてきたのかな? ご主人様は美人だから、きっともてるのだろうなぁ。 ぼくが男だったら、ほっとかないのに。 きっと抱きしめちゃうよ。 でも、ぼくにはできない。 だって、ぼくはガラスの猫だから。 ぼくはネコ、ガラスの猫。 ご主人様は、とってもきれいなヒト。 |