僕はネコ。ガラスで造られた猫。 しっぽがなければ、子ぐまに間違えられてしまうかも? 「にゃん」って、なけないけど、ねこなんだ。 ご主人様は、とってもきれい。僕の自慢なんだ。 ときどき、手のひらにとってかわいがってくれる。 でも、それをシマが見てると、後でいじめられちゃう。 ご主人様がいないとき、僕をひっかいていじめるんだ。 ころころ、ころがされちゃう。 たすけて、ご主人さまぁ〜。 ある日、ご主人様は、まぁるい写真を僕のとなりにおいた。 浴衣を着て、ちょっとふり向いたご主人様。この写真の横に僕をおいてくれると、いつもご主人様といられる。 いつも、いつも、一緒にいたいなぁ。 ある日、ご主人様が泣いていた。涙をポロポロこぼして。 どうしたんだろう? ガラスの僕には、なんにもわからない。 悲しいけれど、なんにもしてあげられない。 泣かないでよ、かわいい顔で笑ってよ。 ある日、ご主人様はお酒のにおいをさせて帰ってきた。 彼氏が出来たのかなぁ。 お嫁に行っちゃうのかなぁ。 僕も連れてってくれるかなぁ。 僕はネコ。ご主人様は、とってもきれいなヒト... |