<龍とは何か? なぜ西洋では悪魔、東洋では聖なる存在なのか?> 古代文化の栄えた津軽十三湊(とさみなと)、ピラミッド説のある長野皆神山(みなかみやま)、『古事記』に記された諏訪・出雲の龍神伝説... 各地に残る龍の痕跡を辿っていたTVディレクター久鬼虹人(くきこうじん)に、意外にも世界的規模を誇る組織が妨害してきた。なぜ? 世界秩序をも震撼させる龍、そして文明の謎に挑む大河巨編第一弾! と言うのは、本の背表紙に書いてあったことだ。高橋克彦の小説には数パターンあるが、これはSF小説である。もっとも、この<聖邪の顔編>はかなり現実的だ。全4巻のシリーズだが、2巻目では世界へ、3巻目では宇宙へ飛び出すのである。 氏の小説では「総門谷シリーズ」もSFだが、他に歴史物と浮世絵物がある。万年文学青年のお薦めで結構読んだ。それぞれに味わい深いものがある。 さてこの「龍の柩<聖邪の顔編>」に話を戻すと、と思ったがその前に「竜の伝承」にふれなくてはならないだろう。「北斎の罪」と言う文庫の中に納められている短編だ。さて、字数が迫ってきたので、いくつかのキーワードだけ紹介しよう。「龍とロケット(UFO)」、「シュメールとオアネス」、「長髄彦(ながすねひこ)と遮光器土偶」これだけではイメージがわかないだろうが、詳しくは神話や記紀から話さなくてはならない。もちろんそんな知識は私にはない。なので、興味を持った方は小説を読んでくださいな! |