旅行記[2008/07/20・Vol.21 暗がり坂・あかり坂]




金沢主計町(かずえまち)、ひっそりとした暗がり坂。

 今回の旅の目的は、金沢文芸館の『四季語り〜加南民話』を聞くことであった。春から始まり第2日目となるこのお話を聞く会、今回は地元のおばぁが語ってくれた。むかしどこかで聞いたことのある民話、囲炉裏端でおばぁが子どもの頃に聞いた話し。心の和む一時でありました。
 この金沢文芸館を訪れたのは2回目、前回は今年の冬、2月であった。文芸館の方が前回訪れたことを覚えていてくれて、「これは五木先生が贈ってくれたものですが、お荷物でなければお持ちください」と『オール読み物・4月号』をくださった。これに掲載されていたのが、『金沢ものがたり』“主計(かずえ)町あかり坂”であった。これが発売された時には覚えていたのだけど、すっかり忘れていた。この短編は金沢にある旧町名が復活した「主計町」が舞台で、小道具は“笛”。男と女、東京と金沢、マスメディアと芸妓、そして暗がり坂とあかり坂。五木さん、久々の小説である。
 上の写真は暗がり坂、主計町の裏手にある二つある坂のうちの一つである。神社の裏手から降りていくのが左端の写真。2番目は、降りてすぐ右にある家の玄関。その向かいに、「暗がり坂」の石標が立つ。そこからふり返ってみたのが、右端の写真。ちょっと小さくてわかりづらいと思うので、写真をクリックしてくださいな。アルバムが開きます。この小説の中に出てくる「木津屋旅館」などの写真もあります。そして「えんや」、この次には訪れてみたい芸妓がママのスナック。小説に登場する「艶也」はこのママがモデルなのではあるまいか。とても小さな町だけど、どこのお店に入ったこともないけれど、いつも気になる、そして大好きな町、主計町。





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